定期的口腔ケアが、認知症の予防に貢献する?
(更新日:2019-11-17)
認知症と歯周病の関係については2013年、海外の研究でアルツハイマー病の患者の脳から歯周病の原因菌である「Pg菌」が見つかったことが、話題になりました。アルツハイマー型認知症の患者10人のうち、4人の脳からPg菌が見つかり、同じ年齢で認知症ではない10人の脳からは全く検出されなかったのです。Pg菌は、歯周病菌の中でも最も強力な原因菌です。歯周病があられる患者さんにはお口の中に、Pg菌が存在する可能性が高いと思われます。
歯周病菌は糖尿病、心筋梗塞(しんきんこうそく)、脳血管障害、動脈硬化などさまざまな全身病の原因になります。口の中に潜む歯周病菌が粘膜の表面の毛細血管の入り口から全身をかけめぐることで、こうしたことが起こると考えられています。
この歯周病菌が脳に到達し、なんらかのプロセスを経て、アルツハイマー病を悪化させるリスクになっている可能性があることは十分、考えられます。通常、私たちの体は、細菌やウイルスが脳へ到達することができないようになっているのですが、Pg菌は何らかの方法で脳内に到達すると考えられています。
定期的な、歯科衛生士による、専門的口腔ケアによって、お口の中のPg菌の数は減らすことができます。
そのようなことを踏まえ、なかむら歯科では、定期的な専門的口腔ケアを通して、認知症予防に少しでも貢献できれば、と強く思っています